--  ホワイトモノリス/長崎  --

■リビング山側の暖炉コーナー

リビングの圧倒的な開放感とは対比的に、山側には壁に囲われた小さなコーナーを設けました。真赤なソファに身を落とし、暖炉に火を点ければ、このうえなく安らげることでしょう。

■暖炉コーナーから海を見る

「人が最も安らぐ形---そのひとつは、洞窟にあると思います。厚い岩山を背にして、狭く暗い中に座り、広く明るい外界を見遙かす---そこには身を強固に守られる安堵感と、想像力をのびやかに飛翔させる快楽があります。」と三浦の別荘で考えていたことが、ここでやっと完全な形になりました。

■地階への階段

暖炉コーナー脇から地階に下りると、プライベートエリアになります。寝室・主寝室・和室・浴室が広い視界と落ち着いた囲壁をもって配されています。

■主寝室から海への眺め

 

■浴室

浴槽は壁を切り下げた中に、外に飛び出すように設け、洗面室の鏡はステンレスワイヤーで吊って宙に浮かせています。(ガラスと鏡の間にはブラインドが下りるように配慮しています)

■空中露天風呂

建物の南側に独立して空中露天風呂を設けました。階段を上りきると、絶景を独り占めして入浴できます。

■空中露天風呂からの眺め

浴槽は透明の合わせガラス。これは入浴姿を人に見せるためではありません。浴槽を透明にすることによって、湯は宙に浮いた水の塊となり、そこに入ってみるのが私の夢だったのです。さらに湯を透かして見える風景は、不思議な浮遊感覚をますます強めてくれます。

■空中露天風呂の水面

浴槽上辺は完全に水平になるよう取り付けられており、湯をすり切り一杯にはると、風呂の湯面が海面と一体化して、大海原で入浴しているかのような感覚を得られます。


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