--  中庭に溢れる光2  --

■世田谷の住宅街。北は桜並木の緑道・東は公園と大変恵まれた敷地とはいえ、その向こうにはマンションがそびえていて、安易に大きな窓を開けられないのが悩ましいところです。そこでまず中心に大きな中庭を作り、それをアルミルーバーで緩やかに公園と結びつけました。

■アルミルーバーは斜め上方を向き道路からの視線は遮りつつ、陽光と空への眺めは充分に取り込みます。

またこれをライトアップすることにより、夜間はより一層内部を見えにくくしようとしました。

■写真にはまだソファが写っていませんが、吹抜のリビングは中庭に向かって全面的に開き、この《核》に全ての部屋が面していて、敷地全体の拡がりが感じられる伸びやかなスペースを構成しています。

■2階のパブリックスペースには、中庭からの光が溢れ、シンボルツリーが彩りを添えます。(南側に3階建の隣家がぴったりくっついて建っているとは思えない明るさです。)

■公園側から中庭を見下ろすと、 中庭 + 吹抜のリビングという、この住宅の《核》の様子がよく分かります。

■1階のエントランスには中庭へと続く広い土間があり、多様な使い方が可能になっています。その先にはメッシュ越しに公園の緑がぼんやりと見え、豊かな拡がりを感じることが出来るよう配慮しました。

■3階の浴室は公園に面して全面ガラス張り。屋根も2重のガラスとして、テラスに面したリゾートのような空間を求めました。

■浴槽も洗面化粧台も、テラスに向かって長く伸ばしてあります。これも内外空間を一体化し、より以上の拡がりを感じさせるための手法です。


<<<back     DRAWING>>>


(C)株式会社 榎本弘之建築研究所