--  中庭に溢れる光1  --

■■これ以上あり得ないほど密集した住宅街のなか、以前は真暗で寒さに凍えながら生活されていたオーナーが、明るく暖かな住宅を求めて新築を計画されました。

1階に御両親夫妻、2・3階に若夫婦の住いを配し、この両者を大きな中庭が貫きます。中庭は中央に置き南側を低くし真白に塗装することで、反射した光は眩しいほどの明るさを全室に届ける事が可能になりました。

二世帯は完全に分離されていますが、この中庭を通して相互の気配を感じられ、ほどよいつながりが得られます。中庭のシンボルツリーは親子のつながりのシンボルでもあり、夏には心地よい緑陰を提供しています。

■1階御両親ダイニング+リビング  (左奥にキッチンが見えます)

無理にダイニングとリビングを分けるのは意味がありません。大きなテーブルとゆったりした椅子を置いて「いつもいる場所」を伸びやかに作る方が、落ち着けることは多いものです。

■1階ダイニング+リビング

基本的に御両親と同じ造りですが、3階寝室に通じるガラス段板付の階段が、中庭からの光を柔らかく拡散させます。

■2階廊下

ここにも中庭に面したスリットからたっぷりの光が溢れます。

■道路側外観

ボーダータイル貼の落ちついた外壁の中に、2つのエントランスを強調する純白の板をはめ込みました。

■外観夜景

■若夫婦世帯のエントランス


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(C)株式会社 榎本弘之建築研究所